まず、始めにマネジメントシステムという言葉自体は広辞苑に記載がありません。
一方、マネージメントは
①管理、処理、経営 ②経営者、経営陣、トップ〜 と記載され、
システムは
複数の要素が有機的に関係しあい、全体としてまとまった機能を発揮している要素の集合体、組織、系統、仕組み と記載されています。
2つの言葉を組み合わせたとしても、何か腑に落ちず、理解しがたく感じるのではないでしょうか。
つまり、マネジメントシステムとはわかりにくく、捉えようがないのが率直な印象ではないでしょうか。
そこで私達は、マネジメントシステムを組織と生物の関係で説明しています。(以下は簡略した説明です。)
生物、つまり生命体(組織を含む)が生命を維持するための機能が3つあります。
①予測を立てる
生きて動いている生命には何らかのエネルギーが必要です。そして、それを得るためには効率よく動かねばなりません。アメーバ、昆虫、動物、人間に至るまでそれぞれに意識があるかどうかは別にして、常に何らかの予測に基づいています。
②行動を起こす
先の予測に基づいて動く行為です。
③フィードバック
予測に基づいた行動をチェックすることです。いくら、予測を立てようが実際に行動して、その予測が正解だったのか、それとも誤りだったのかを見極めないといけません。
生命体が生命を維持するには常にこの①②③を繰り返す必要があるのです。
ではなぜ生命体には上記のような一連の流れが可能なのでしょうか。
それは生まれつき元々持っていると考えられている行動の能力、つまり本能があるからです。
そして、会社などの組織とは人が集まってできたいわゆる人工的なものであるので、その人工的な本能をマネジメントシステムとよんでいるだけなのです。