目標設定×脳のはたらき(前編)

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マネジメントを有効に実施するのに何かしらの目標は欠かすことができません。

ではなぜ目標は必要なのでしょうか?

目標の意義を知るためには、まず初めに人間の脳のはたらきの理解が必要になります。

私達は常に外部の刺激を受けて物事を考えたり、感じたりしています。

目で見たもの(視覚情報)は信号に変換されて脳に伝達され、

その信号を脳が処理しています。

他の感覚器も同様です。ただし、脳は感覚器を通じて伝達された信号をすべて処理している

わけではありません。

全体の約1割程度しか意識に残らないよう処理されています。

どの情報を残し、どの情報をカットするかの役割を担っているのが脳幹にある網様体賦活系(Reticular

Activating System)と呼ばれているものです。

網様体賦活系(RAS)が私達の日常活動を維持できるよう、行動や意識をコントロールしているのです。

どの情報を残し、カットするのかはその時どのようなことに関心や興味があるかによって決まり、私達は自らの関

心や興味がある事柄に沿って思考や行動を制限していることになります。

つまり、初めに何に関心を向けるかを決めなくてはなりません。それが目標設定なのです。

例えば、車(プリウス)を買うと決めた途端に、道路でよく見かけるようになったり、広告などに注意が向くよう

になったりします。

目標を設定すれば、脳のはたらきである網様体賦活系(RAS)が必要な情報を集めるようになります。