現代のリーダーシップの課題

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どんなに時代が変化してもリーダーまたはリーダーシップの話題は尽きません。

成功している人々の考え方を分析して、取り入れたり、多様なありかたがあります。またそれが先天的

なものなのか、後天的なものかの議論は未だに決着はついていません。

ただ、リーダーやリーダーシップが人々をあるべき方向に導いたり、意思決定する役割に異論を唱える

人はいないでしょう。

リーダーやリーダーシップを学術的に捉えて研究、その研究から構築される様々な学問体系は増えて

います。それほど私たちにとって急務な課題の裏返しとも言えます。

では現代のリーダーシップの課題は何でしょうか?

まず、集中力を保つことが困難になっていることです。私たちは今までにないくらい情報コンテンツに毎日晒されています。

2015年にマイクロソフトが発表した集中力の調査結果によると、現代人が一つのことに集中できる時間は8秒、一方2000年には

12秒だったことがわかっています。

イノベーションが生まれるのは集中力がピークに達したときと多くの研究で判明しているので、創造的な思考のプロセスがますます

妨げられることになっています。

次に、集中力の欠乏は私たちの確実性を好む選択に影響を与えることになります。人間の脳は、生存を脅かす不確実、不安定、

予測不能を避ける傾向があります。脳は理解不能な状況に直面しても、無理やり答えを出して、その答えに過剰な自信を持ちます。

自分は平均以上のリーダーシップを持っていると答えた学生は70%を超え、平均以下と答えた学生は2%だったという調査からもわ

かるようにこのようなレイク・ウォビゴン効果は避けられないのです。つまり、安直な答えを選択してしまうのです。

最後に、最も意識しないと解決できない課題は思考停止です。脳は、先に述べた不確実性等を避けると同時に省エネでもあります。

考えつことはエネルギーを消費するのでできれば考えたくない傾向があります。集中力の欠乏や脳の認知的な課題が重なり合うと

どうしても判断や意思決定をすることが怠慢になってしまいます。